劇場技術者検定の基本方針

本連盟は、都市部の劇場だけではなく、地域文化に貢献する小規模な公共、民間ホールに直接従事、間接従事する技術者にも参加し易いサービスを提供するために設立されました。

 

本連盟が実施する検定は、その理念に基づいて、少人数で運営せざるを得ない劇場の実態に即したものにしています。

 

既にいくつかの団体が、照明と音響の検定を実施していますが、本連盟は照明と音響以外の、いわゆる「舞台」の人材に照準を合わせます。

 

小規模のホールでは、縦割りのスタッフ配置をしないで、オールラウンドで運営しているのが現状です。

また、「舞台」と呼ばれている部門の業務は不明確で、照明や音響の担当者が兼務しているのが現状です。しかし、「舞台」としての業務は技能だけでなく、主催者の受け入れ窓口として重要な役割を果たすとともに、たいへんな重圧を背負って仕事に従事しています。

これまで、このような現場の多くの方々のご意見を伺って参りまたが、コミュニケーション術を身に付けることが重要であるとの意見が多くを占めました。そして、これまで「舞台」と呼ばれて来たスタッフは、舞台上の技術業務を円滑に「進行」させるのが本命であるということが見えてきました。

このことから、舞台照明、舞台音響と並んで、「舞台進行」と呼ぶのが相応しいという結論に至りました。

また、日本においては明確ではないのですが、舞台監督は演出部門であると解釈して、舞台進行は劇場の舞台機構や設備の操作、外来スタッフや主催者との折衝をする役として確立すべきです。

そのためには、技術以外に労働基準法、火災防止条例、著作権法など多くを学ぶ必要があります。

 

本検定は、第1種、第2種、第3種があります。

 

第1種は、比較的簡素で危険性の少ない舞台機構で、市民の舞台芸術の創造を支える事業を主とした劇場等に従事する技術者を対象とします。

連盟が実施する実技講習と講習後の筆記試験により能力を審査して資格を与えます。

舞台進行のための技能を主に、舞台照明と舞台音響の基本的な技能を習得し、試験により理解度を審査して能力を認定します。

称号は「第1種劇場技術者」とします。

 

第2種は、迫りや回転舞台などの舞台機構を有する劇場やホールで、主に自主制作をする劇場等に従事する技術者を対象とします。

舞台進行、舞台照明、舞台音響の3部門ごとに検定し認定します。

連盟が指定するキャリアアッププログラムを習得し、筆記試験で能力を審査して資格を与えます。

称号は「第2種劇場技術者(舞台進行)」「第2種劇場技術者(舞台照明)」第2種劇場技術者(舞台音響)とします。

当面、舞台照明と舞台音響についての検定は実施せず、既存の検定に委ねます。

 

第3種は、劇場技術に興味を持ち、劇場運営を支援する市民を対象とします。

一般市民にプロの技術者の重要性を知ってもらい、プロの劇場技術者と共生する意識を持たせ、会館運営(指定管理者)への理解を深め、会館利用のルール厳守などをアピールする狙いがあります。

第1種の講習を聴講し、筆記試験により審査して資格を与えます。

称号は「第3種劇場技術者」とします。